詩子アナ:急に方針と言われても、、、方針どころではなく、放心状態ですけど。
歌樽先生:それは困りましたね。それでは、ヒントをだしましょう。
詩子アナ:やったー!久しぶりのヒント、イタダキー!
歌樽先生:この2つの詩をお芝居に見立ててみると、それぞれ何幕になりますか。
詩子アナ:お芝居はあまり見ていなし、やったこともないので、どういう観点から考えればいいのか、全く見当がつきません。ヒントにならない方向のようですが、、、
歌樽先生:検討が難しいということですね。では、別のヒントをだしましょう。こんどは歌でやってみましょう。「鯉のぼり」の曲に合わせて、短いほうの「樹芽(수아)」を歌詞と考えて歌ってみましょう。歌詞としては短いので、2度繰り返してやってみてください。
詩子アナ:はい。やってみます。
♪ やねより・・たかい・・こいのぼり ♪
♪ 설다해도 웬만한 봄이안이어 ♪
♪おおきい・・まごいは・・おとうさん ♪
♪나무도 가지마다 눈을 텄어라 ♪
♪ ちいさい・・ひごいは・・こどもたち♪
♪ 설다해도 웬만한 봄이안이어 ♪
♪おもしろ・・そうに・・およいでる ♪
♪나무도 가지마다 눈을 텄어라 ♪
歌樽先生:なかなかよく歌えましたね。もう一つの「鯉のぼり」でも歌ってみましょう。
詩子アナ:もう一つの「鯉のぼり」ですか?そういえば、何かあったような気がします。
歌樽先生:「甍(いらか)の波と雲の波」で始まる歌なんですが、
詩子アナ:ああ、わかりました。
♪ いらかの・・なみと・・くものなみ ♪
♪ 설다해도 웬만한 봄이안이어 ♪
♪ かさなる・・なみの・・なかぞらを ♪
♪나무도 가지마다 눈을 텄어라 ♪
♪ たちばな・・かおる・・あさかぜに ♪
♪ 설다해도 웬만한 봄이안이어 ♪
♪ たかく・・およぐや・・こいのぼり ♪
♪나무도 가지마다 눈을 텄어라 ♪
歌樽先生:これでもうまく歌えましたね。では、ここで問題にしましょう。
第6問:今歌った2つの「鯉のぼり」の歌詞と「樹芽(수아)」の共通点は何でしょうか。
詩子アナ:ヒントは?
歌樽先生:ヒントは歌詞の中にありますよ。
詩子アナ:「蛍の光」の曲でも歌いましたが、これがどうやら関係があるようですね。
歌樽先生:なかなかいいところを見ていますよ。
詩子アナ:「蛍の光」は「ほたるのひかり」で7音、「まどのゆき」で5音、以下「ふみよむつきひ(7)かさねつつ(5)」で、七五調。「鯉のぼり」は「やねよりたかい(7)こいのぼり(5)おおきいまごいは(8)おとうさん(5)」で、ほぼ七五調。もう一つの「鯉のぼり」は「いらかのなみと(7)くものなみ(5)かさなるなみの(7)なかぞらを(7)」で七五調。「樹芽(수아)」は区切り方にもよるでしょうが、「설다 해도 웬만한(7)봄이 아니어(5)나무도 가지마다(7)눈을 텄어라!(5)」ということで分かりました。
第6問:答えは、どちらも七五調で作られています。
歌樽先生:調子が戻ってきたようですね。「いらかの波と」の「鯉のぼり」は1913年に広田龍太郎氏作曲、「屋根よりたかいこいのぼり」の「こいのぼり」は1931年近藤宮子作詞のものです。古いほうを「旧鯉」、後にできたものを「新鯉」と便宜上よぶことにしましょう。
詩子アナ:では、同じように「樹芽」も1922年の長い方を「旧樹芽」、1925年の短い方を「新樹芽」と略して呼べば便利ですね。
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